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うつ病患者の再就職を支援してくれる機関はあるの?

うつ病患者数が増加している中、当然、社会人として働いていて、うつ病に罹られる方も相当数おられると思われます。

以下の4つのグラフをご覧下さい。

*画像をクリックすると拡大表示されます。

顕在化した患者数推移グラフ

休職者数割合

参考資料:4.3.10 メンタルヘルスネット事業より

 

これらのグラフから、年々、うつ病患者数は増加していますが、医療機関を未受診のうつ病の方も相当数おられることが分かります。

また、就労者80万人中、休職している方は、そのうちの5%の約4万人に過ぎず、95%に当たる約76万人の就労者は、勤めながら治療を続けていることが分かるかと思います。

また、うつ病に限定した調査ではありませんが、メンタルヘルス不調者の最近3年間の増減傾向を調べた結果によると、企業規模に関係なく、増加しているとの回答が最も高くなっています。

さらに、増加と横ばいという回答を合わせると、全体の8割程度の企業で、そのような傾向が見られるようです。

 

つまり、うつ病の患者数の増加と同時に、就労者の中でメンタルヘルス不調を抱えている人も増加(もしくは横ばい)の傾向にあるということですね。

しかし、実際に休職にまで至っているのは、うつ病罹患者の5%にすぎない約4万人に留まっているようです。

実際、厚生労働省によると、うつ病患者数は全国で100万人を超えていると推計され、特に、働き盛り世代での増加が目立ち、治療のために、退職に至るケースも少なくないとのことです。

そんな中、うつ病によって、休職や退職に追い込まれた方が、復職や再就職をするために、それを援助・支援する機関も、最近になって、だいぶ増えてきているようです。

そこで、今回は、「うつ病で休職や退職をした人の再就職や復職を支援する機関はあるのか?」ということに関しての情報をまとめてみたいと思います。

 

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うつ病で休職した人のその後の経過は?

考えるたぬき

うつ病などのメンタルヘルス不調によって休職した方は、休職後、どのような結果になっているのか、皆さん、関心がありませんか?

休職して、治療に専念したことによって、うつ病が回復し、元の職場へ復帰しているのでしょうか?

また、休職期間が満了しても、うつ病の回復が思わしくなく、退職に至る方というも、どれくらいおられるのか気になりませんか?

つまり、休職することの効果や意味が、どのようになっているのかということです。

色々と調べてみた結果、メンタルヘルス不調による休職後、どうなるケースが多いかというと、あまりかんばしい調査結果は出てきませんでした。

会社を休職した社員の42.3%が、休職期間中や復職後に退職しているとのことなのです。

また、病気を直接の原因とする退職率としては、メンタルヘルス不調が最も高いと考えられるとのことなのです。*1

*1 日本経済新聞 速報 2014年3月18日記事より

 

つまり、うつ病で一度休職した場合、約4割の方が、最終的には退職する結果となっているのです。

ですから、その後の生活のことを考えると、一旦は退職を余儀なくされたものの、再び、職につくための再就職活動をする必要が出てくる訳ですね。

また、運良く、退職せずに済んだ場合でも、復職するに当っては、それなりの職場復帰のための準備が必要になってくると考えられます。

そのような再就職や復職を支援する取り組みを「リワーク」と言い、この「リワーク支援」を行う機関が、退職等に追い込まれ、再就職活動を行う必要のあるうつ病患者さんのために、近年、増加してきているという現状があります。

 

「リワーク(復職・再就職の支援)」という取り組み

うつ病 仕事量

うつ病に一度罹患すると、その再発率は60%以上とも言われています。

ですから、再就職するに当っても、うつ病になる以前と同様の仕事に対する考え方や取り組み方をしていたのでは、再び、うつ病を再発させる可能性が高いと考えられます。

そのような点からも、「リワーク」という活動を通して、

  • うつ病の闘病により衰えた体力を回復させる
  • 休職期間中に乱れてしまった基本的な生活習慣の立て直しをする
  • 仕事に対する取り組み方や仕事上でのストレスを少なくする方法などを学ぶ
  • 職業スキルを身につけ直す
  • 就労するための様々な準備の協力や支援をしてくれる
  • 復職する場合には、職場復帰までのサポートをしてくれる
  • 再度、職についた際に、再発・再燃を予防する方法や対策を身につける

などの支援や援助をしてくれるのです。

そして、そのような「リワーク」に対する取り組みが、近年、盛んになってきているのです。

では、そのような機関には、具体的にはどのようなところがあるのでしょうか?

 

リワークプログラムを実施している機関の種類は?

おしゃべり

「リワーク」、つまり、うつ病の方の復職へのリハビリ施設である機関は、大まかに次のように分けることが出来ます。

リワーク機関(施設)は、その運営母体によって、

1)独立行政法人、福祉保健局等が行う行政系の施設
2)病院やクリニックが行う医療系の施設
3)企業やNPO法人が行う民間系の施設

の3つに大別できます。

このそれぞれについて、少し紹介してみます。

1)行政系のリワーク施設

独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
この独立行政法人は、高齢者、障害者の求職者に対する支援を行っている機関ですが、うつ病などで休職していて復職を目指している方向けのリワーク(職場復帰支援)も行っています。

このリワークの対象者となるためには、必ずしも精神障害者手帳を取得している必要はありませんが、主治医によるうつ病に罹患したが、再就職活動や職場復帰活動をすることを認められている方が対象になるようです。

詳しくは、以下のリーフレットをご覧下さい。

うつ病などで休職しており、職場復帰をお考えの方へ(リーフレット)

また、これらのリワーク支援を利用した方の声をまとめた資料もありますので、参考にしてみて下さい。

職場復帰支援(リワーク支援)~ご利用者の声~(パンフレット)

 

2)医療系のリワーク施設

私が知り得る限り、一番早くからリワークプログラムをクリニック内に設けて、リワーク支援を始めたクリニックが「メディカルケア虎ノ門」という医療機関です。

この医療機関の五十嵐院長は、「うつ病リワーク研究会」という組織の代表世話人もしており、国内のうつ病のリワーク支援活動の先駆者であり、うつ病リワーク活動で一番表舞台に立たれている精神科医であると言って良いのではと思われます。

この「うつ病リワーク研究会」のサイト内に全国のリワーク支援を行っている医療機関の一覧がありますので、参考になさってみて下さい。

会員リワーク施設情報

 

この研究会の施設情報一覧に載っていない医療機関でも、リワーク支援を行っているところがあるかもしれません。

また、この一覧に載っている医療機関でも、それぞれの医療機関によって、リワークの内容等には違いがあると思われます。

現段階では、リワーク支援が、うつ病の方の復職のために必要であり、再発予防の意味においてもその重要性が認められてきていますが、その支援の内容や方法等に統一的な手法が確立しているわけではありません。

ですから、リワーク支援を受けようとお考えの方は、多方面から情報を収集して、ご自分に適した施設をお選びになって下さい。

3)民間(企業)系のリワーク施設

独立行政法人でもなく医療系でもない、民間企業系のリワーク施設も増えてきてはいるようです。

ネットで調べると、いくつか出てきましたので、そのいくつかの施設をご紹介します。

詳細は、各施設のサイトでよくご確認下さい。

㈱リヴァ オムソーリ
一般社団法人リエンゲージメント
MDA-Japan 職場復帰支援プログラム
一般社団法人リファイン就労支援センター
株式会社ビューポイントコミュニケーションズ ビューズ
株式会社Bowl

参考サイト:うつ病リワーク支援って? NAVERまとめ

 

その他、リワークとは少し異なりますが、再就職ということ観点から考えると、もし、うつ病で精神障害者手帳を取得し、精神障害者となっている場合には、上記で紹介したような機関ではなく、障害者向けの就労支援移行施設などで一定期間就労し、その後、障害者枠で就職をしたり、クローズ(障害者であることを公にしないこと)で一般就職をするなどの道もあります。

 

まとめ

以上のように、うつ病による離職者が増え、うつ病の回復後、あるいは、回復途中であっても医師が再就職活動を開始することに同意している場合などに、リワーク支援を受けることが出来ます。

自力でいきなり元の職場への復帰を試みたり、新たな職場へ再就職をしようとするのではなく、リワーク支援を受けてみてはいかがですか。

様々なリワークプログラムが、近年、その重要性、有効性が徐々に認められ、様々な機関で、このようなリワーク支援への取り組みが行われ始めています。

とは言っても、まだまだ、試行錯誤段階といえるでしょうが。

ということで、「うつ病患者の再就職を支援してくれる機関はあるの?」ということに対しては、答えは”あります”ということになります。

ですが、まだ、各リワーク施設によって、プログラムの内容も様々ですし、その復職に向けての効果や実績は、少しずつ明らかにされてきている程度で、これからが、このリワーク支援の利用も本格化してくることと思います。

 

これまでは、うつ病で退職を余儀なくされた場合、その後の再就職活動は自分一人で考えて、行動するしかない時代でした。

これだけうつ病患者数が増え、うつ病患者が再就職を目指すという機会も増してきている中において、今後は、治療後、もしくは、回復途上でのリワークプログラムを利用する方も増えてくることが予想されます。

うつ病がある程度回復し、主治医も再就職活動開始に同意する段階になりましたら、積極的に、このようなリワーク支援を利用することも視野に入れて、再就職活動に取り組んでみませんか。

しかし、一度、うつ病に罹患した方の再発率はかなり高く、再発を繰り返す度に、より再発しやすくなる傾向があることも事実です。

この辺りの事もよく念頭に置いて、再就職活動を行うに際し、リワーク支援機関の有効活用について、一度、是非、ご検討してみて下さい。


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