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高齢者のうつが増加中?認知症との違いは?

現在、「うつ病」の患者さんが増加傾向にあると言われていますが、実際には、どの年代において、どのくらいの有病率があるのでしょうか?

最近は、「うつ病」と言っても、若い女性に見られる「非定型うつ病(新型うつ病)」が増えていると言われたり、全体に軽症化・若年化してきているとも言われていますが、実際はどうなのでしょうか?

まず、以下のグラフをご覧下さい。

 

参考資料:すまいるナビゲーター うつ病 より

 

このグラフから、女性の高齢者の気分障害(うつ病を含む)有病率が高いことが分かりますね。

 

そしてまた、次のグラフをご覧ください。

※クリックすると、画像が拡大されます。

うつ病患者数推移グラフ

このグラフからは、男女ともに近年患者数は増加しており、男性では30、40歳代での増加が目立ちます。

女性では、どの年代においても増加傾向が見られますが、男性と比較すると、高齢者年代での増加傾向が顕著であることが分かります。

上の2つのグラフからもお分かりと思いますが、高齢者でのうつ病有病率は高く、また、時系列的に見ても、年々、高齢者のうつ病患者さんが増えていることが分かります。

しかし、昨今は、高齢者の精神疾患の問題としては、認知症の方が大きく取り上げられている気がしませんか?
認知症予防のためには、食事では何を摂った方がよいとか、運動をした方が良いとか・・・。

そして、人は高齢化すれば、ある程度、おとなしく鬱っぽくなっていくのは当たり前のように思い、高齢者のうつ病を見逃してはいないでしょうか?

あなたは、高齢者の認知症とうつ病を的確に見分けられますか?

そこで、今回は、「高齢者のうつが増加中?認知症との違いは?」と題して、お話してみたいと思います。

 

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高齢者のうつの特徴とは?

高齢者 うつ病

以前他の記事でも書きましたように、高齢者の方は、「うつ病」であっても、悲しい、虚しいなどの精神的な悲哀的な感情を示すよりも、身体的な不調(頭が重いとか肩がこる、ふらつく、腰が痛い、疲れやすいなど)を強く訴える傾向があり、漠とした焦燥感や不安感じたりするようです。

参考記事:「高齢者のうつ病に多い症状・特徴は?」

 

では、実際に、ちょっと元気がないかな?と思われる高齢者の方を接してみて、これはうつ病の症状なのか認知症なのかなどの区別はどうやってつけたらよいのでしょうか?

これまでは、ある程度、歳をとれば、精神的に元気がなくなってきたり、鬱っぽい感じになるのは当然だと思われ、高齢者のうつは見逃されてきた傾向が強いのではと言われています。

高齢者の場合は、親しい人や配偶者との別れなどの喪失体験をきっかけに、うつの発症をする場合が多いようです。

 

しかし、当然と思われていた鬱っぽさが高齢者の「うつ病」であったり、認知症の精神的な症状であったりと、この二者の見極めは難しいようです。

ですが、しっかりとここを見極め、それぞれの疾患に適切な対応することで、高齢者の人生の締めくくりとなる生活の舞台も大きく変わってくるのではと思われます。

では、次から、認知症と高齢者のうつ病の症状の比較をしてみましょう。

 

認知症とうつ病の症状比較

考えるたぬき

高齢者のうつの症状と認知症の症状と似ている点として、

  • 興味関心を失う
  • 動作が遅くなる
  • 注意力、集中力が低下する
  • 物忘れが増え、時間や場所が分からなくなる
  • 被害妄想が出る

など挙げられます。

 

これらの症状は、認知症、うつ病の双方に見られるものです。

以下に、認知症とうつ病の症状の違いを比較した表を示します。

※クリックすると、画像が拡大します。

認知症とうつの比較一覧

この表からも明らかなように、注意深く観察すれば、うつ病か認知症の症状かが分かる点もあるようですね。
しかし、素人判断は大変危険です。

認知症はここ最近急に治療法が進んできてはいますが、まだまだ予防や進行を食い止めるのが精一杯の状況です。

これに対し、うつ病であれば、抗うつ剤が効果を発揮し、病状を改善させることが可能なのです。

ですから、高齢者のうつ病は、単に歳のせいと放っておかず、周囲の人が「うつ病」に気付いてあげることが非常に大切になってくるのです。

 

認知症と似た症状を示す「仮性認知症」の原因の多くが「うつ病」

うつ狸

一見、認知症に見え、認知症に似た症状を示すけれども、回復の可能性のあるものは「仮性認知症」と言われます。

この仮性認知症の原因の多くが「うつ病」なのだそうです。

これは認知症ではなく、うつ病を原因としたものなので、症状としてはうつ病の症状を示します。

仮性認知症の原因となる「うつ病」と「認知症」の違いを明らかにするためには、脳の画像診断(CT、MRI)や血流検査(SPECT)で調べることも可能です。

 

まとめ

いずれにせよ、高齢者は、高齢であるが故に、悲哀感や元気のなさ、鬱っぽさがあっても、当然のこととこれまでは見なされ、放っておかれたケースが多いと思われます。

うつ病であった場合には、抗うつ薬での治療が可能ですので、周囲の方が何かのキッカケで急に変化が見られた場合などは、うつ病を疑い、高齢のご家族等を専門医に診てもらうようにすることが大切かと思います。

高齢者の「うつ」はこれまで、大きく見逃されてきた年代のうつ病であるといえます。

喪失体験(人との別離、健康の喪失、財産の喪失など)も多い年代ですので、うつになりやすい要素は多分にある訳です。

身近にお年寄りがおられる方は、「歳だから当たり前!」のような見方をせず、温かいまなざしを持ってお年寄りのメンタル面での健康についても気を付けていきましょう。

高齢者がかかる精神疾患は「認知症」だけではなく「うつ病」もあるのだという知識を、頭の片隅にでも入れておいていただけると幸いです。

 


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