スポンサーリンク

未成年が抗うつ薬SSRIを服用すると危険な理由は?

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、抗うつ薬の一種です。

そして、この抗うつ薬は、第3世代と言われるように、3環系抗うつ薬、4環系抗うつ薬に続いて出てきた新薬です。

3環系の抗つ薬の他の受容体を阻害するという副作用を除去した純粋に抗うつ作用のみに特化した薬として、海外で1980年代から開発が進められ、日本では1999年から広く臨床の場で使われるようになった薬です。

発売当初は、

 

「飲めばすぐ効く薬」

「ハッピードラッグ」

 

などとしてマスコミにも取り上げられ、画期的なうつ病治療薬として、大きな期待を持たれての登場であったようです。

現在では、100万人以上の方に処方されているとも言われています。

それ以前の抗うつ薬に多く見られた副作用が少ないため、患者も医師も使いやすい薬として用いられてきました。

 

現在、日本でSSRIとして承認されている薬は、

  • デプロメール
  • ルボックス
  • パキシル
  • ジェイゾロフト
  • レクサプロ

以上の5剤です。

また、このSSRIの実際の薬剤効果としては、軽度から中等度の症例には偽薬との有意差は認めれず、様々な議論を経た結果、日本うつ病学会による2012年の治療ガイドラインでは、軽症うつ病に対しては、必ずしも第一選択薬ではないと述べるに至っているようです。

このようなガイドラインがあるにしろ、SSRIは、概ねその効果は認められています。

しかし、一方で、今回のタイトルにあるような「未成年が抗うつ薬SSRIを服用すると危険な理由は?」と題するような、若年者に対するSSRIの使用に関しては、重大な監視が必要との結論が、国からも出されています。

今回は、このことについて、少し詳しい状況をみてみましょう。

 

sponsored link

 

事の発端は、アメリカで起きた高校生による銃乱射事件

うつ病 症状 特徴

このSSRIは、中枢神経刺激症状を呈することがあるので注意が必要とされています。

具体的な症状としては

  • 不安焦燥感
  • 衝動性
  • 不眠
  • 自殺企図

などが挙げられます。

しかし、これらの症状には個人差があり、SSRIのみの抗うつ薬に現れる副作用ではないとも言われております。

特に、18歳以下の若年者に処方した場合には、自殺念慮、自殺企図、凶暴化の増加が報告されています。

このような見方がある中、1999年、アメリカのコロンバイン高校で銃乱射事件が起こり、犯人とされる少年のうち一人からは、血中から明らかに大量のフルボキサミン(日本の商品名でいうと、デプロメールとルボックス)を服用していたことが分かり、もう一人も、同様の薬を服用していた可能性が極めて高いと言われ、この事件は、SSRIの服用が原因にあるのではとの訴訟も起こされたという経緯があリます。

 

また、2001年には、アメリカのカリフォルニアの患者35人が、パロキセチン(パキシル)の重篤な離脱症状で製造元を提訴するという事件も起こり、これを機に、製造元は、添付文書上に記載する離脱反応が生じるリスク予測を0.2%から25%にまで一挙に訂正するなどの行動をとったということです。

それに伴う形で、2003年には、FDA(アメリカ食品医薬品局)は、パロキセチンを18歳以下にしないよう勧告し、2004年になると、全抗うつ薬の添付文書に18歳以下での自殺傾向リスクについて、最も厳しい警告を記すようにとの指示を出しました。

これを受け、日本においても、厚生労働省が、2003年8月、パロキセチンを18歳以下のうつ病には禁忌とするよう添付文書を改訂するに至っています。

以下が、厚生労働省がSSRIに関して発表した文書です。

厚生労働省が発表したSSRIに関する文書

 

アクチベーション・シンロドーム(賦活症候群)とは?

考えるたぬき

アクチベーション・シンロドームとは、SSRIなどの抗うつ薬の副作用の一種とされ、中枢神経刺激症状の総称です。

主にSSRIやSNRIの投与後の特に2週間以内や増量期に起こりやすく、不安、焦燥、不眠、敵意、衝動性、易刺激性、アカシジア、軽躁状態などの症状が現れ、悪化すると、リストカットなどの自傷や自殺行為に至ることもある危険なものです。

このような症状が出たら、薬の服用中止や減量、抗不安薬や抗精神病薬の投与が有効な対処法だそうです。

このような症候群の存在やその被害から、特に、若年者のSSRI等の投与に慎重になるようにとの見解が、厚生労働省からも発表されています。

しかし、このように若年者(特に18歳未満)へのSSRIの中でも、パロキセチン投与が禁止されたことにより、若年者の自殺数が増えているとの結果も生じているのも、また事実のようです。

 

まとめ

以上のように、どんな薬でも副作用と言うものは存在しますが、大きな期待を持たれて登場したSSRIですが、若年者が処方され、それを服用すると、非常に危険な副作用が生じる可能性が高いということが明らかにされ、SSRIの若年者への安易な投与については、禁忌となる薬剤が発表されたり、その他にも様々な議論がなされています。

SSRIやSNRIは、それ以前の3環系や4環系などの抗うつ薬に比べ、自覚できる副作用が少ないため、精神科やその他の科においても、安易に多量に処方される傾向があることが、アクチベーション・シンロドームを起こしやすい一要因にもなっているようです。

医師は患者やその家族に、そのような副作用が存在することを明確に説明する責任があります。

しかし、患者側も医師がそのような注意喚起をしない場合も考えられますので、事前にこのような事例があることを知識として、しっかりと身につけておくことが、自分あるいはお子さんの身を守るためには、非常に大切なことになってきます。

良い薬とされるものや、その効果への期待が大きい薬には、それに伴う大きなリスクも潜んでいる可能性が高いということでしょうか。

どんな薬にも副作用は付き物ですし、薬の効き方、副作用の出方は、本当に個人差があります。

このことも念頭に置いて、薬の服用には、慎重を期しましょう。

また、最新の薬害情報なども敏感に察知して、自己防衛をはかることも大切であることを、よく覚えておいて下さい。


スポンサーリンク

コメントを残す

CAPTCHA


サブコンテンツ

このページの先頭へ