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飲み会の翌日に襲ってくる急激な憂鬱感の正体は?

アルコールとの付き合い方は、人それぞれで、

「飲むこと自体が好きな方」

「お付き合いで仕方なく飲む方」

「飲もうと思えば飲めるけれど積極的に飲みたいとは思わない方」

など、本当にさまざまだと思います。

 

平成17年の調査ですが、年代別、性別の飲酒率をまとめた結果をご覧下さい。

※図表をクリックすると、拡大表示されます。

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※週三日以上で、清酒換算で1日1合以上飲酒する者を飲酒習慣者としている。
出典:平成17年国民健康・栄養調査

引用元:厚生労働省 飲酒習慣状況(性、年齢階級別)より

 

この結果を見ると、予想通りですが、男性の方が圧倒的に飲酒率が高いですし、40~60歳代がかなり高い飲酒率となっていることが分かります。

さて、今回、「飲酒後に襲ってくる急激な憂鬱感」に悩まれている方がかなりおられることが、ネット上のお悩み掲示板を拝見し、よく分かり分かりました。

男女問わず、そのようなお悩みをお持ちの方がおられます。

そして多くの方が、そのようなことがあると同調しており

対策として、「飲み過ぎないこと!」

と言った感じの回答をされていました。

 

ですが、一体、このような状況になるのは、あるいは、このような症状を呈するのは何故なのでしょうか。

医学的には、どのように捉えられているのでしょうか。

このあたりのことについて、今回は、一緒に考えてみたいと思います。

 

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これまでのアルコールとうつの関係は・・・

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これまでの精神医学において、

「アルコールの問題=アルコール依存症」

のことを指していると言っても過言ではないでしょう。

そして、アルコール依存症になってしまう患者さんとは、元に「うつ病」を抱えているという場合が多いと言われてきました。

これは、何となくイメージしやすいですよね。

辛い抑うつ気分を紛らわすために、アルコールの力を借りて、抑うつ気分を紛らわす行為をする。

そして、アルコールの量が増えていってしまい、依存状態になってしまう、という流れですね。

 

つまり、

『うつ病 ⇒ アルコール摂取・アルコール依存症』

という図式ですね。

ところが

『アルコール摂取 ⇒ うつ病』 

ということがあることが、最近、聴かれるようになってきました。

これは、アルコール・デプレッション(「アルコールうつ病」とでも訳せましょうか)と言われます。

日本国内よりも、海外において、より注目されているようです。

 

アルコール・デプレッションとは?

肘付き悩む

つまり、これまであった、うつ病とアルコールの関係を示す図式

×:『うつ病 ⇒ アルコール摂取・アルコール依存症』

と言う流れではなく、

◎:『アルコール摂取 ⇒ うつ病』

と言う図式が成り立つと言うわけなのです。

言い換えると、アルコールを摂取していると、うつ病になってしまう可能性があると言うことです。

 

どれくらいのアルコール量を摂取すると、うつ病になるといった明確な数値は把握できませんでした。

しかし、海外においては、うつ病の治療を受けにきた患者さんの中で、アルコールの問題を抱えている方もかなりおられ、うつ病の治療を開始するにあたり、

治療対象となる「うつ病」が、

本来の「うつ」

なのか

「アルコール」からきているもの

かを、まず、見極めてから治療を開始する必要があるとされています。

 

中には、アルコールを止めただけで、つまり、禁酒しただけで、うつ病が治ってしまったというケースもあるのだそうです。

参考サイト:場末P科病院の精神科医のblog 『その「うつ」は「アルコール」なのか、「うつ病」なのか』より

このように、日本においては、まだまだ、アルコールとうつについての関係の重要性が見過ごされ、放置されている感があるようですが、海外においては、この両者の関係は、治療上大変重要なものとして位置づけられているようです。

 

国内でも、一部の関係者はアルコールとうつの関係に注目しています!

ネコポイント

そもそも、うつ病を含む気分障害の区分の中に、「物質誘発性気分障害」という分類があります。

気分障害がアルコールを始め、麻薬や他の薬物などによって引き起こされる場合のことを指します。

気分障害という言葉はあまり聞き慣れない言葉かも知れませんが、これは、うつ病や双極性障害等を含む精神障害のことです。

アルコールの摂取によって起こる「物質誘発性気分障害」を「アルコール誘発性気分障害」と言いますが、

アルコール依存症とは異なる点
ろれつが回らなくなることはない
昏睡状態になはならない
千鳥足で歩けなくなるなどということはない
アルコール誘発性気分障害の特徴
明らかな気分の変動が起こる
うつ状態になる
軽躁状態になる
躁状態

などの症状が現れる障害なのです。

 

この時に起こる症状としては、

  • 抑うつのみ
  • 双極性のもの(躁とうつの両方)
  • 混合性のもの

があるそうです。

この症状が現れるのは、アルコールの摂取中摂取直後、摂取した期間の後の離脱時などに現れるそうです。

参考サイト:

うつ病を再発を防止!今するべき改善方法とは【心ガード】「アルコールで抑うつ?アル中ではない物質誘発の症状について」より

 

飲み会後に襲ってくる憂鬱感の正体は?

ビール乾杯

ということで、つまり、その正体は、

「アルコール誘発性気分障害」

と言うことではないでしょうか。

そして、これは、アルコール依存症とは全く違うものですし、飲み会の直後や翌日にそのような状況になるけれども、時間が経てば、症状が治まるのであれば、なるべくそのような不快な状況を起こさないためにも、禁酒・断酒をオススメします。

この気分障害は、他の気分障害とは違って、アルコールに対する体質が大きく関係していますので、自分のアルコール体質を事前によく知っておくことが重要となるのでしょう。

また、アルコール依存になりそうな気配がある場合は、早めに専門の医療機関を受診することをオススメします。

 

まとめ

ここまでお話ししてきましたように、飲み会のあとに襲ってくる憂鬱感の正体は、おそらく、「アルコール誘発性気分障害」というものによる症状なのだと類推されます。

これまで、アルコールとうつの関係を示す図式としては、

従来:『 うつ病 ⇒ アルコール摂取 』

という理解が一般的でしたが、

近年:『 アルコール摂取 ⇒ うつ病 』

という図式も存在することが分かってきました。

良く覚えておいて下さいね。

 

前者を1次性うつ病と言い、後者のうつ病は2次性うつ病と言われるそうです。

2次性のうつ病アルコールが原因でうつ病が発症すると言うことですが、そのうつ病が引き起こされるメカニズムについては未解明なのだそうです。

ただ、

「考えられる原因として、アルコールが神経内分泌系に変化をもたらす、あるいはアルコールによる神経障害がうつ病に関係しているとする仮説があります。」

との記載があります。

引用サイト:UTU・NET 講演録”うつ、睡眠、アルコールの深~い関係”<<アルコールとうつ病の関係>>の項 より

ですから、アルコールを摂取することにより、体の中で何らかの変化が生じ、うつ病と同様の症状、つまり、抑うつ状態などを引き起こすのでしょう。

 

しかし、先にも記しましたように、通常のうつ病と大きく異なるのは、その症状が現れるのは、アルコールに対する生まれつきの体質が大きく関わっていると言うことなのです。

ですから、アルコールとは無関係の一般的なうつ病の対処法のように、トリプトファンを多く含む食事を摂るなどと言った対処法は的外れな行為になるのかも知れません。

それよりも、自分のアルコール体質を良く把握して、自分に適したアルコールの摂取の仕方を心掛けるしかないのではないかと思います。

ただ、これはあくまで2次性のうつ病の場合でありますので、もともと、うつ病を抱えている方がアルコールを摂取した際に、このような状態に陥る場合には、主治医とよく相談されることです。

ただし、抗うつ薬を服用している場合は、飲酒は御法度である場合が多いでしょう。

 

以上のように、今回の疑問に対する答えはお分かりいただけたでしょうか。

飲酒後にこのような症状が出ることは、ある意味、自然なことなのかも知れません。

しかし、このような症状に悩まされるのを避けたいのであれば、

①飲酒量に気をつける

②禁酒・断酒・節酒を心掛ける

と言うことでしょうか。

皆さんそれぞれが、上手に、アルコールとお付き合いしていけると良いですね!

とにかく、お互い、飲み過ぎには注意していきましょう!


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