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日照時間とうつ病の意外な関係は?

「季節性情動障害」

という症状をみなさんはご存じでしょうか。

英語ではSAD(Seasonal Affective Disorder)と表記されます。

なにやら聞きなれないなあという方もいらっしゃると思いますが、「季節性情動障害」の中で有名なのが、「冬季うつ」というものです。

あ、これなら知ってる!という方もいると思いますが、実はその「冬季うつ」と日照時間には意外な関係があると言われています。

ここでは、日照時間とうつ病の関係性と、その症状についてご紹介したいと思います。

 

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「季節性情動障害」って?

イヌ 困った

「季節性情動障害」は一般に秋から冬にかけて気分の落ち込みが見られる気分障害です。

最近は夏にもその症状が現れるとも言われていますが、ここでは「冬季うつ」の場合についてご紹介します。

「冬季うつ」の主な症状は非季節性のうつ病の症状と重なる部分があります。

以下は、一般的なうつ病の診断基準であり、その主な症状となっています。

  1. 抑うつ気分
  2. 興味または喜びの喪失
  3. 食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加
  4. 不眠あるいは睡眠過多
  5. 精神運動性の焦燥または制止(沈滞)
  6. 易疲労感または気力の減退
  7. 無価値感または過剰(不適切)な罪責感
  8. 思考力や集中力の減退または決断困難
  9. 死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図

(大うつ病診断基準DSM-IVより)

 

一般的なうつ病の症状と重なるところがあると言いましたが、特徴としては非季節性うつと比べ、冬季うつの場合は睡眠時間が長くなる、食欲旺盛になることが多くなるとされています。

また、うつ病は元々男性と女性で性差が見られるのですが、冬季うつにおいては女性が男性の4倍以上ともされています。

参照:せせらぎメンタルクリニック

 

ちなみに、以下は季節性のうつ病かどうかの診断基準となっています。

A.うつ病における抑うつエピソードの発症と、1年のうち特定の時期との間に規則的な時間的関係がある。
  注)季節に関連した心理社会的ストレス因の明らかな影響が存在する場合は含めないこと(例:毎冬いつも失業している)。

B.完全寛解も1年のうち特定の時期に起こる(例:抑うつは春に消失する)。

C.最近2年間に、上記に定義される時間的な季節的関係を示す抑うつエピソードが2回起こっており、同じ期間内に非季節性抑うつエピソードは起きていない。

D.季節性抑うつエピソードは、その人の生涯に生じたことのある非季節性抑うつエピソードの数を十分上回っている。

(DSM-5 うつ病 季節型の診断基準より)

要するに、2年以上継続して冬などのある一定の時期に抑うつの状態が表れ、それ以外の季節では自然と回復する。

そして、症状が季節以外の要因に当てはまらない場合は冬季うつ病が考えられるということです。

しかし、これはあくまで診断基準であり、これが当てはまるから冬季うつとは決めつけは出来ません。

もし、症状が気になるようならば専門医にかかるほうがいいと思います。

寒さが原因?冬季うつの正体とは?

 

「冬季うつ」と日照時間との関係性は?

「冬季うつ」と日照時間には、意外な関係性があると言いましたが、一体どんな関係性があるのでしょうか。

実は

日照時間が短いことによって、「冬季うつ」の割合が多くなる

と言われているのです。

 

日照時間が短いとどうなるのかについてですが、もちろん太陽光などの光を浴びる時間が減少しますよね。

この光を浴びる時間が少なくなることで、脳内におけるセロトニンと、メラトニンというホルモンの生成・分泌が正常にされないといったことが発生します。

セロトニンって何?

このセロトニン人間の精神のバランスを整える作用があります。

セロトニンは、日中太陽光などを浴びることで、トリプトファンという物質がセロトニンに変換され、分泌されるものです。

これが正常に分泌されないと、神経伝達物質が上手くコントロールできず、うつ病などの精神疾患にかかったりします。

 

メラトニンとは?

メラトニンは、睡眠ホルモンの一種で、人間の睡眠に関して作用し、これがないと体内時計である視交叉上核がうまく機能せず、睡眠の質が悪くなって、逆に睡眠過多になったりします。

メラトニンセロトニンから生成され、夜間にメラトニンの分泌が増進されます。

しかし、セロトニンが日中あまり分泌されず、不足してしまうと、メラトニンは分泌量が減ってしまいます。

つまり、日中の太陽光を浴びないことで、セロトニンの分泌が減り、メラトニンの分泌量も減るといったことがあります。

そのため、日照時間の短さが「冬季うつ」の発症率を高めているのです。

 

治療法はあるの?

季節性情動障害である「冬季うつ」は太陽光等から生成されるセロトニンとメラトニンの不足によるものだと述べてきましたが、治療法はあるのでしょうか。

現在、治療法として考えられているのが、「光照射療法」「薬物療法」です。

「光照射療法」は2500~3000ルクス程度の照度の光を、毎朝2時間ほど照射するという治療法です。しかし、実際は多忙な人も多いので、5000~10000ルクスなどより高い照度で30分~1時間程度照射を行う場合もあり得ます。

「薬物療法」はSSRIというセロトニンを少しでもたくさん働けるように促進する薬物です。
商品名としては、デプロメールがもっとも多いとされています。

寒さが原因?冬季うつの正体とは?

 

まとめ

日照時間が短いことと、「冬季うつ」の発症率には関係性があることは述べてきました。

また、その原因として、セロトニンメラトニンの生成・分泌が関わっていることもご説明したと思います。

もし、

「秋から冬にかけてなぜか調子が悪い」

と感じていたら、診療を受けてみるか、予防策として太陽光を浴びる時間を設けるなどして対策を取りましょう。


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