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太るのは薬のせいだけじゃない?鬱と肥満の意外な関係とは?

うつ病の治療をしていて、抗うつ薬を服薬しているために、体重が増えてしまって困っているという方、意外と多いのではないかと思います。

女性にとって、「体重増加」の副作用のある薬かどうかということは、非常に関心のあることと思います。

過去の記事において、肥満と抗うつ薬等の関係についてまとめたものあります。

その記事において、薬が肥満という副作用を起こすメカニズムについても説明していますので、参考になさってみて下さい。

副作用で肥満になるうつ病の薬は?

太る副作用のある抗うつ病薬の名前と原因は?

 

上に示した2つの記事においては、

「抗うつ薬を含む向精神薬には体重増加という副作用のある薬は確かに存在する」

しかし、うつ病治療中に、体重が増加するのは、

「日常生活において活動量が少ない割に食事からのカロリーの摂取量が多いことも関係している」

ということをお話しました。

ところが、ここ最近、うつ病と肥満の関係について、新たな研究結果が出てきています。

今回は、そのいくつかをご紹介したいと思います。

 

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うつ病の新仮説「キヌレニン仮説」とは?

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まずこの「キヌレニン仮説」とは、うつ病についての仮説であるのみならず、その他の双極性障害や統合失調症を説明する仮説でもあるのです。

つまり、精神疾患全般を説明することが可能な仮説とされているのです。

この仮説の名前に登場する「キヌレニン」とは、トリプトファンから合成される物質です。

以前、トリプトファンのお話もしましたね。

うつの原因はセロトニンの不足?原料はトリプトファン?合成方法は?

 

うつ病では、神経伝達物質の1つであるセロトニンが不足しているという説があり、そのセロトニンを合成するために必要な「トリプトファン」を摂取しましょうという話でした。

そのトリプトファンは、セロトニンと同時に、今回出てきた「キヌレニン」も合成しているのです。

セロトニンとキヌレニンは、下の図のような関係になっています。

※図表をクリックすると、拡大表示されます。
キヌレニン

この図からも分かるように、トリプトファンから2つの物質が作られるわけで、

一方がたくさん作られれば、もう一方は減る

という関係にあります。

 

ですから、セロトニンが減ればうつ病が起こるということは、セロトニンが減った分だけ体内でキヌレニンが生成されているというわけです。

実際に統合失調症や双極性障害の患者さんの脳脊髄液は、キヌレニン酸(キヌレニンの代謝物)の増加が確認されているそうです。

 

このように、この仮説は、

 

「セロトニン減少がうつを発症」

「キヌレニン増加が統合失調症や双極性障害を発症」

 

という、一見、精神疾患全般の発症メカニズムを解明できるかのような仮説なのです。

そしてこの「セロトニン減少-キヌレニン増加」という状況を作り出す要因として、

  • 肥満
  • 腸内細菌の乱れ
  • ストレス

などがピックアップされています。

 

これらのことから、

肥満がうつの原因の一要因ではないか?」

という説が浮上しているわけです。

 

そして、うつ病についてのキヌレニン仮説が正しいとすると、

「肥満、腸内細菌の乱れ、ストレスの問題を解消すれば、うつ病の治療や予防につながる」

のでは、ということになるのです。

参考サイト:せせらぎメンタルクリニック
肥満改善や腸内細菌を整えることがうつ病改善につながる!?より

 

以上のように、これまでは、

「うつ ⇒ 肥満」

であったのが、

「肥満 ⇒ うつ」

という図式の仮説が出てきたということですね。

あくまでまだ仮説の域をでていない説ですが、このようなうつと肥満との関係を示す仮説も出てきているのです。

 

その他の研究からは・・・

イヌ 困った

肥満であるからうつという疾患が起こるのか、うつという疾患が肥満という状態を引き起こすのか?

どちらが先に起こっていることなのかは、未解明な部分がまだまだ大きいのです。

しかし、前項で記した「キヌレニン仮説」なども登場しています。

この説に従うと、「肥満・体重増加⇒うつ病などの精神疾患の発症」という図式ですよね。

 

とは言え、

うつ病を含む精神疾患であることが肥満を起こす原因となる

けれども、

肥満であることが精神疾患発症の原因ではない

というのが通説になっているかと思います。

イギリスの公務員を対象とした研究においても、このような結果が導き出されています。

肥満が生じるのは、うつ病の病気の特徴である食行動の問題(食欲の異常)、活動量の減少、薬の副作用が要因であろうとの結論です。

 

しかし、女性に関しては、これとは異なった見解が出ているのです。

30歳未満の女性においては、

  • 「過食」
  • 「過度の飲酒」
  • 「うつ」

の三者間に高い関連性があることを示唆する研究があります。

その研究によると、

「経時的に見ると、過度の飲酒と肥満は、後々のうつ病発症のリスクを高める可能性がある」

と結論づけているのです。

 

つまり、

「肥満 ⇒ うつ病」

という図式になりますね。

これは男性には見られない傾向で、女性にのみ見られることなのだそうです。

このように、性差によっても、肥満とうつとの関係性は異なってくるようなのです。

参考サイト:うつ病ドリル 精神疾患と肥満、どちらが先?より

 

まとめ

以上のように、肥満とうつの関係についての研究や仮説をいくつかご紹介しました。

それによると、

「うつ ⇒ 肥満」

「肥満 ⇒ うつ」

という双方の図式が支持される研究結果が出てきており、肥満とうつの関係は、相互に関係があることはハッキリしているのですが、

「どちらが先か?」

という問題に関しては、明確な回答がでていないと言うことですね。

 

ということで、今現在、うつの治療中で肥満傾向でお悩みの方。

一般的に言われてきた、薬の副作用で肥満になっているという説は必ずしも正しいものではないのかも知れません。

あなたの肥満がうつを起こしているのかも知れません。

 

とにかく今現在の医学で明らかなのは、うつと肥満との間には何らかの密接な関連性があるというところに止まるのだと思います。

しかし、肥満はさまざまな身体的疾患のリスクになることは確かです。

「肥満が解消したら、うつも治った!」

などということが起きたら、これはこれで嬉しいことですよね。

ですから、単に薬の副作用だから肥満はどうしようもないことと諦めるのではなく、自分の食生活なども見直し、少しでも肥満を改善するよう、出来ることにトライしてみませんか?


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