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教師はうつ病になりやすい?原因は?

精神疾患で休職、退職する教師の割合は年々増加傾向にあります。

政府統計の総合窓口の資料によると、平成14年の小学校における休職者数は1135人、平成21年には1754人に増加しています。

また、同じく平成14年の中学校における休職者数は、834人、平成21年には1205人となっています。

 

一部では、教師のうつ病発症率は一般企業の2.5倍とも言われています。

ここ10年間で異常に増えてきた教員の精神疾患。

教師はうつ病になりやすいのか、そうであるならば原因は何なのか、元教師の私が経験して感じたことなどを踏まえながら、ご紹介したいと思います。

 

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教師はうつ病になりやすいのか

教師がうつ病になりやすいのか、という問いですがそれは正しいと思います。

文部科学省の「平成22年度教育職員に係る懲戒処分等の状況について」では平成11年から20年にかけての教育公務員の精神疾患の患者数を示しています。

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10年間の精神疾患の患者数は全体で1.58倍の増加ですが、教員においては2.84倍の増加となっています。

つまり、教員における精神疾患の患者数は他の業職種よりも多いということを示しています。

 

また、全体的に教員の精神疾患は増加傾向ですが、特に都市部や地方中枢都市で多くなっています。

武蔵野大学、杏林大学の兼任講師の舞田敏彦氏が文部科学省に申請し入手し、それを公立学校の全体で除したデータ(2009年度)「精神疾患による教員の休職率」を見るとそれが分かります。

参考記事:データえっせい

 

これによると、東京・神奈川・大阪・広島・北海道・福岡などで休職率が高くなっています。

また、例外として沖縄は以前から休職率が高く、2013年においては過去最多の420人に及んでいます。

 

私は都市部の学校に勤めていましたが、私の他にうつ病を患って、担任を外された先生もいました。

また、同じ教育委員会管轄の初任者の中でも、休職、退職した者が1年間で50人中5人はいたと記憶しています。

さらに、副校長や主幹教諭などの管理職は保護者、地域対応などで忙しく、赴任して一年で髪が抜けていきました。

それだけストレスの負荷がかかっていたのだと思いますが、転勤当時の覇気はすでになく、目がうつろになっている時もありました。

うつ病の教師だけでなく、副校長のようにうつ病の予備軍のような方は他にもいたのではないかと思われます。

 

教師がうつ病になりやすい原因は?

イヌ 困った

教師がうつ病になりやすい原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

原因としては以下のものが考えられます。

①指導が難しい児童の増加に伴い学級経営が上手くいかないこと 

これは、発達障害児や、家庭環境や学校により荒れてしまった児童がもとで学級経営が上手くいかない場合にうつ病を発症する場合です。

近年、発達障害児が増えているニュースが多くなっています。

もちろん、認知度が増えてきたことも増加の原因にはあるとは思いますが、文部科学省においてもその発達障害児に関するデータを紹介しています。

参考記事:特別支援教育について(文部科学省)

教員の指導力にも課題があるのかもしれませんが、児童の実態が要因で学級経営が上手くいかず、自責の念からうつ病になる場合もあります

 

②教員に対する保護者の目が厳しく、クレーム対応が多いこと

現在の学校は「開かれた学校」がモットーとなっているので、学級の様子や学校全体の状態を保護者が見学に行けるようになっています。

その際、保護者が教師に対して不信感をもったり、理不尽な要求をしてきたりする場合があります。

そのため、教師自身がそれに押し潰され、うつ病を患う可能性があります。

 

③新学習指導要領による授業数の増加、個人情報管理などの事務仕事、地域関連の行事など全体的に多忙であり、教師間の連携がとれていない

文部科学省のデータでは、教師の年間ベースの1カ月あたり残業時間平均34時間休日8時間とあります。

参考記事:平成18年度「文部科学省教員勤務実態調査より」

しかし、教員は、テスト採点や宿題のチェック、成績処理などは家でやる場合もあります。

また、翌日の授業の準備も持ち帰りの場合もあり、実際の労働時間はもっと多くなるはずです。

私の場合は問題行動を起こした児童の保護者への連絡などで翌日の授業が準備できず、帰るのが夜10時以降になったり、朝6時に出勤したり、はたまた土日に出勤したりという場合もありました。

こうした“多忙”な環境にいる教員たちには他の教員をかまっている余裕がなくなり、同僚同士で助け合うなどの“同僚性”の欠如が起こり、孤立し、学級の問題を抱えてしまい、うつ病になってしまう場合があります。

 

まとめ

教員はうつ病になりやすいという事実とその原因について述べてきましたが、私の考えとしては、今後も教員のうつ病というのは増えるのではないかと思っています。

核家族化地域間のコミュニケーションの希薄化に伴い、家庭や地域の「教育力」は落ちていると思われます。

また、一方で保護者から教員への要求は高くなり、教育を学校に丸投げするようになるのではないかと懸念しています。

所得格差に伴う共働き世帯の増加、それに伴って家庭での教育がおろそかになるなどの様々な社会的な現象が関係していますが、いち早く現状を打破しなければ今後も教員のうつ病は増え続けるのではないかと思います。


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