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新型うつ病の原因は首こり?関係性は?

「うつ病」という精神疾患が世間に広く周知され、今現在、他の精神疾患などとは比べものにならないほどの市民権を得、精神疾患の中では最もポピュラーな病気となっています。

今や、「一億総うつ時代、総うつ社会」などという言葉まで飛び交い、

・『誰もが「うつ病」になる可能性があります』

・『うつ病は「早期発見・早期治療」が鉄則です』

・『「うつ病」は薬で必ず治る病気です』

などという啓蒙がものすごいスピードで進みました。

 

「うつ病」が1つの流行のようになり、かつての日本社会において、うつ病であることを公言することはマイナスにしかならず、

「うつを人に知られないように・・」

という考え方や世の風潮が、すっかり変わってしまいました。

ある意味、これらのことはとても良い影響ももたらしましたが、同時に、大きな弊害も招いたのではないでしょうか。

 

その弊害の1つが、

うつ病を格好の理由として休職(休息)しようとする人、うつ病を口実として、本来すべきことから容易に逃避しようとする人などを生み出してしまったこと」

のように思います。

新型うつ病と言われる人々の中に、このような人たちが含まれているように思います。

 

ですが、この新タイプのうつ病と診断されている患者さんをよくよく見てみると、

  1. 「うつ」という精神疾患を格好の理由として利用(悪用)している方
  2. 本当になかなか治らず、これまでのうつ病とは異なる症状を示す心身の不調に悩まされ続けている方

に、二分出来ると思うのです。

そして、この後者の患者さんらの「うつ」が、これまでの精神医学、精神医療の考え方では治療出来ない「うつ病」として注目され、精神科医でない他科の医師の間でもクローズアップされるようになってきたのです。

従来の精神科治療ではなかなか治療効果が見られなかった

『「新タイプのうつ病(新型うつ病)」が、精神疾患の領域を出て、全く別の視点から捉え直され始められている』

そんな現状があるのです。

そのような考え方の1つが、今回、ご紹介する『新型うつは「首の凝り」に原因が!』というものなのです。

前置きが非常に長くなりましたが、いよいよ、ここから「新型うつ病の原因は首こり?関係性は?」と題して、新型うつ病に対する新しい見方について、一緒に学んでいきましょう。

 

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新型うつ病は「首こり」が原因?

katakori_massage_woman

2012年2月19日、ネット上に次のような記事が掲載されました。

J-CASTニュースより
『「新型うつ病」は首に原因とする学会発足 雅子さまも? 治療で治せる』

この記事の概要を整理してみますと、

  • 昨今、精神科医の間でも注目されている「新型うつ病」は精神疾患ではなく、首の凝りが原因
  • このような考え方を持つ医師が集まった「日本新型ウツ病学会(理事長:松井孝嘉・東京脳神経センター理事長、参加者:脳外科医、神経内科医、内科医の約80名)」を発足。
  • 皇太子妃雅子様の症状は、この典型例と公言
  • 松井医師はこの病気を「頸筋症候群」と命名し、この症候群に含まれる疾患として、新型うつ病があるという
  • 首を原因とする新型うつ病(頸筋症うつ)は、精神科や心療内科で処方される抗うつ薬では治らず、根本的な問題である首の治療が行われないと回復に至らないと主張
  • 松井医師は、これらの重症患者に、低周波治療や電気鍼治療を実施したところ、患者の8、9割は、うつ症状は3週間で、身体症状は3ヶ月以内で消えたと主張。

また、頸筋症候群が起こるメカニズムとしては、

  • 交通事故の外傷や、パソコンやスマホなどの普及で、うつむき姿勢の生活の増加により、首への負担が増し頸筋の異常から自律神経を介して様々な身体症状が現れるため

と説明しています。

 

これをイメージ図として記載されていたのが以下の図です。

※図をクリックすると拡大表示されます。

首の筋肉異常から疾患が起こるまでのイメージ図

 

※図をクリックすると拡大表示されます。

首こりからうつ状態までのイメージ図

東京脳外科センターHPより引用

このように、ごく一部の精神科医ではない医師の間において、新型うつ病についての新たな見解が示され始め、この首を治療して、新型うつ病を治そうと言う試みが始まっているのです。

 

実際に治療成果も上がっている?

プレゼンテーション時のイラスト002

では、松井医師の主張する「頸筋症候群」というものに含まれる「新型うつ病」は、首の不調を治療することで、本当にうつの回復や病状の改善につながっているのでしょうか?

松井医師が理事長を務める「東京脳神経センター」のHPには、このセンターで治療を受けた患者さんの体験記とその患者さんの治療効果の経過がグラフで示されています。

この治療経過(実績)が掲載されている例は、80人分のデータでしたが、この7年間で2万人の患者さんが、このセンターを受診しているとの記載がありました。

このセンターを受診した患者さんの全てが、松井医師の言う「頸筋症候群」でないとしても、2万人中の80名の治療実績のみの掲載であり、全体としての治療実績があがっているといえるのかは、このサイト内の情報を読むだけでは判断しかねるというのが、私の感想です。

 

この『「首こり」原因説』を他の医師はどう見ている?

うつ 病院 探し方

松井医師は、日本のうつ病に関する学会では最も権威があると思われる「日本うつ病学会」において、この首を原因とするうつ病に関しての発表を、2009年に行っているようです。*1
*1:「CNMS頸性神経筋症候群 学会発表」より

この発表を聴いた学会員の精神科医などがどのような感想や意見を持ったかを、私は知る由もありませんが、今現在、松井医師の「新型うつ病の首原因説」に対する医師の意見としては、ネット上でちょっと調べたところでも、次のような意見が出てきています。

 

<その1>

NATROMの日記『日本新型ウツ病学会(松井孝嘉学会理事長)が提唱する「頸筋症うつ」とは?』(2012/2/20)』より

この日記の執筆者は「内科医」との記載がプルフィールにあります。

この内科医によるブログ上の意見をまとめると、

  • このJ-CASTニュースの記事に対し、懐疑的な目で読んでいるようである。
  • 自身が直接診察したのでもない雅子妃のことをこの「頸性うつ病」の典型例であろうと述べるのは、医師の基本的な診察・診断姿勢として間違っているのではないか。
  • 松井医師の学会発足の発表目的は、他の専門科医等と協力して新疾患の解明に努めるというよりは専門知識を持たない一般人向けのアピール、つまり、同センターへの集客目的ではないか。

などのお考えを示しています。

 

ただ、最後に、一言、

『「頸筋の異常から自律神経を介してさまざまな身体症状が現れ」、うつ病もしくはうつ病と似た病態に陥る可能性を否定するものではない。そのような可能性があるとしても、あるいは可能性があるのならなおさら、専門家、つまりは精神科医と協力して病態解明にあたるべきである。』

NATROMの日記『日本新型ウツ病学会(松井孝嘉学会理事長)が提唱する「頸筋症うつ」とは?』(2012/2/20)』より

 

と記述しています。

まさに、この点が一番重要な点ではないかと私は思います。

この内科医も、このような

頸筋の異常からうつ病もしくはそれに似た病態を起こす可能性は否定しておらずこの分野の病態解明に、精神科医との協力のもと、努力すべき

としています。

この内科医の意見に、私は大変納得するし、実際にそうあってほしいと思います。

 

<その2>

LSC ライフスタイル カイロプラクティック 『新型うつ病は「首」に原因アリ?』 より

このサイトは医師によるものではありませんが、心身の不調に日々向き合っている、カイロプラクティックの施術師の方が、この松井医師の主張する「頸性うつ病」に関して、どのように思われているかが書かれていますので、ちょっとその意見を覗いてみたいと思います。

この記事によると、

  • 従来のうつ病=心の病からカラダに症状をもたらす
  • 新型うつ病=カラダの問題が心をむしばんでうつになる

という考えに賛同され、おそらく、実際の施術した経験に基づいての感想なのでしょうが、

「患者様の中にもカラダの不調が原因で心が病み、カラダを治すことによって心が治った方が多くおられます」

LSC ライフスタイル カイロプラクティック 『新型うつ病は「首」に原因アリ?』 より

と記述されています。

 

このような記述から、首に原因のある心の不調というものがあるというお考えをお持ちと思われます。

そして、その心の不調を起こす首の原因となる問題をさらに細かく診断して、各原因に応じた治療法を試みておられるようです。

また、最後に、自らは医師でも何でもないので、まず、「うつかも?」と思われた場合は、

  • 専門の医療機関を受診する
  • 処方薬でも一向に治らない、新型うつに該当するような症状があれば、その後、一度、カイロプラクティックを受診する

ことをオススメしますと、常識的な判断に基づく、治療先の選択順序を示されている

と思いました。

 

<その3>

「笠原巌先生の首の痛み専門サイト 首の痛みと『うつ』」 より

また、最後に、もうひとつ柔道整復師の方のサイトからの情報をご紹介しておきます。

この方は、

  • 外反母趾等の足の異常が首の異常にまでつながり、その首の異常が「うつ」とも関係している

とお考えの方のようです。

そして、このようなうつのことを、新型うつ病の中でも「足頸性(そっけいせい)うつ」と命名されています。

治療法としても、この先生は、外反母趾や足の疾患・異常についての治療がご専門と言うこともあり、足から首へのつながりはあるため、首に負担のかからない方法も重視しているようですが、施術としては足に対しての治療を提唱されています。

 

以上のように、最初に挙げました、松井医師による「頸筋性うつ」というものの発表が、首とうつとの関係を明らかにした最も大きな出来事であったかも知れませんが、その他の医師や医療従事者は、体験上、うつと「首」あるいは「足から首かけて」の関係については、以前から感じられていたことが実際におありのようで、「うつ病と首との関係が無関係とは言えない」ようですね。

 

まとめ

さて、ここでまとめに入りますが、「新型うつ病の原因が首にある」とする東京脳外科センターの松井医師による考え方を隅々まで全てを理解しているわけではありませんが、ネット上の情報を読み取った限りでは、全面的に松井医師の考え方には同意しかねるなと言うのが、私の結論です。

確かに、一部の新型うつ病の原因が「首」にあるということは確かなことかも知れません。

というより、「首に原因があって、うつの症状を起こしている方もいるでしょう」ということくらいのことしか、精々言えないのではないでしょうか?

このような方は、従来の精神科治療では治療成果が上がらず、場合によっては、「難治性のうつ」と診断され、もう治らないのだと諦めの境地に陥っている方もおられるかと思うのです。

そのような方にとっては、「うつの首原因説」は、ひとつの新たなうつ治療を示す朗報ではと思います。

 

これまで、どのような精神科治療を行っても成果が上がらなかったのですから、ダメ元で、首の治療や首に関する診断を受けてみるのも良いのではと思います。

しかし、この首の診断を仰ぐ場所をどこに求めるかと言う点が大きな問題かも知れません。

松井医師のセンターが真っ先に思い浮かぶかも知れませんが、ここの考え方、物事の捉え方はちょっと一方向的な気がして、もし、自分が受診先を考えるのであれば、第一候補にはしないでしょう。

実際に、このセンターに通っていた方で、金銭目当てという経営方針を強く感じ、通院を止めたという情報もネット上に載っていました。*2

松井医師の「うつと首」という目の付けどころは、大きく的を外しているとは言えないでしょうし、その可能性を疑って、研究を進め、実際に治療を行うと言うことは、医療の道を大きく外れたものではないと思うのです。

ということは、この原因説の発表の仕方やセンターの宣伝の仕方に問題があるのかなと。

 

 

松井医師の疾患のアピールの仕方等にいささか胡散臭さを感じ、懐疑的になってしまうため、この病気の原因説自体も胡散臭さを増してしまっているように感じます。

しかし、松井医師のセンターの医師として紹介されている方は、一流の方ばかりとお見受けしました。

ちなみに、偶然にもその中の一人の医師に、私自身も30年ほど前ですが診察を受けたことがあります。

とても感じが良く、診察も丁寧で、信頼のおける医師という印象を今でも持ってます。

ですから、個々の医師は優秀な医師が集まっているのでしょう。

 

 

そこで、あなたがこれまで長きにわたりうつの治療を受けてきたのに治療効果が上がっていない

そんな時、このような情報を得て、自分の首にはうつの原因がないのかと疑問を呈されたのなら、まずは、現在治療中であれば、それとなく、主治医の意見を探ってみることです。

反応は様々とは思います。

しかし、あなたの体調に、首の治療をすることは決定的なマイナスにつながる、他の病気などの関係から絶対に勧められないなどの理由が示されなかったのでなければ、いずれかの医療機関なりを探して、首についての診察を一度、受けてみても良いのではと思います。

この際の受診先としては、松井医師のHPに載っている松井医師以外の医師が診察している他の医療機関をあたってみるというのも一法のような気がします。

松井医師のセンターで、松井医師以外の医師の診察を受けたとしても、そのセンター内での診察であれば、松井医師の息のかかった診察にならざろう得ないでしょう。

それに対し、他の医療機関で診察を行っている場合には、松井医師の影響は、センターでの受診時よりもはるかに小さく、個々の医師の率直な意見や考え方もうかがえる可能性があると思うのです。

 

 

その他の方法としては、首の不調を解消目的として、純粋な西洋医学とは言えないのでしょうが、カイロプラクティックの施術をしてくれるところを訪ねてみたり、ネットで、首とうつの関係に精通していそうな笠原医師のような柔道整復師なども候補に入れて、探してみるのも良いのではないかと思います。

いずれにしても、J-CASTニュースの記事を読んだだけでは、「新型うつと首」の関係について、純粋にその通りだとは思えなくなってしまいます。

ネット上には、その他にも、「うつと首」に関する情報もいくつかあるようですので、あなたが納得いく情報を集め、従来の精神科の医療に行き詰まっているならば、別の角度からの治療方法にも目を向けて見ることも、悪いことではないと思います。

もしからしたら、良い結果が得られる可能性も否定出来ないのですから・・・・。

これはやって見なければ分からない話ですが。

今回は、松井医師の『新型うつの原因として「首」が関係しているのでは?』という話から、話を展開してきましたが、要は、私たちは「うつ病」が回復に向かい、日々の生活が少しでもラクになっていくことが最大の目標ですよね。

ですから、その方法として、色々な方法を試してみる価値は大いにあると思うのです。

そのためには、日頃から、胡散臭いと思う情報もあるでしょうが、多方面から情報収集を行い、最新のうつ病情報を得るよう心掛けて生活することが大切でしょう。

様々な情報を集め、どれが有用な情報かを十分に注意を払って見極め、少しでも期待出来そうな治療法については、試してみるなどの積極的な姿勢も必要なのではないでしょうか。

体調の優れない中、このような作業をすることは、本当にきついことですが、少しでも出来るときに、出来ることをして、回復・改善に向かっていけるよう、お互いにやっていきましょう。


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